君は最新話のFSDを見たか

 

AbemaTVで見れるぞ→https://abema.tv/video/episode/88-20_s5_p54
Abemaは特に会員登録とかしなくともある程度は無料で見られる フリースタイルダンジョンしか見てないから他は知らないけど、フリースタイルダンジョン(以下FSD)なら次の最新話が出るまでの一週間は見る事ができる つまり私の言っている最新話は5月13日までしか見られない だからどうしても話したくて日記を書いているんだ
こんな頻度で日記を書く事になるなんて思わなかった でもFSDが本当にアツいんだ今
私は、ラップに全然詳しくないんだけど、でも、本当に凄いものを見たって、本当に素晴らしいものがあったんだって、言わなきゃいけない

 

とは言え、FSDをよく知らない人にこのアツさが判ってもらえるかというのはちょっと謎だ
何故ならこれは歴史だったからだ 歴史の変わる所を見たのだ私達は

 

ID×SAM、呂布カルマ×R-指定のバトルから既にもう充分凄かった 互いに負け無しの状態
バトル後にR-指定も言ってたけど、呂布カルマとR-指定の組み合わせは本当に「負けられない」王道なのだ 強いのが当たり前とされてしまう、ベジータと悟空のフュージョンなんだから強いに決まっている、そんなバトルだったのだ
フリースタイルは常にそうだけど、目に焼き付けたくなるような、一言一句暗唱したくなるような手に汗握るバトルっていうのは、どっちも敵の強さを引き出せるだけの力量を持っていないと生まれない
一方的にボコれるだけの実力差があるバトルでは、実は格上の方も相手に言う事がなさ過ぎて全然大した事ないラップになってしまう、という事も往々にしてある
だからこのバトルはどっちもマジで凄い マジで凄いんだけど、その上で、呂布カルマとR-指定の「歴史」を感じざるを得ないバトルだったのだ

 

先攻を取って「スキルとバイブスは自分で持参 登る富士山 次カマしてよ言葉の重みおじさん」と畳みかけてくるSAMに対してR-指定がばっちりキメる、この流れで呂布カルマもがっつり攻めるのかな?と思いきや「あかん やっぱ強いわ おまえ 強い マジ言う事ない」と、かつてチャレンジャーとしてFSDに殴り込んできた呂布カルマと、立ちはだかる初代モンスターだったR-指定との戦いの再現をしてみせた
バトルの魅せ方が上手過ぎるでしょ
この後すぐSAMが「自分負けたやつ武器にすんのダッサ」とdisを入れてるんだけど、これはあんまり刺さらなかったんじゃないかなと個人的には思っている
というのも、ダサくないのだ
まず、当時、この負け方は「流石呂布カルマ、負ける時も潔くて恰好良い」という感想が多く出ていた ただR-指定にやられるというよりは、引き際を見て自分から退場した、そういう負け方だったのだ
そして何より、呂布は負けた事をネタにしたのではなくて、「自分とR-指定にはそれだけ長い歴史がある、で、おまえ達は?」という投げかけをしているように見えるからだ
当時呂布はチャレンジャーで、R-指定は初代モンスターだった 今、呂布は二代目モンスターで、R-指定はゲスト参戦である(そして二代目ラスボスになる) それだけ長い事、ふたりはFSDという番組に携わってきた その重みは「ダッサ」だけでは吹き飛ばせない
呂布カルマは「言葉の重みおじさん」というSAMからのdisに対して、言葉ではない重みを出す事でアンサーとしたのだ
しかもちゃんと最後に「栃木代表 は? 俺ら日本代表」と決めた所が勝負所で絶対もぎ取る呂布の強さを見た いやもう 凄いでしょ 凄いよ 泣いてしまうわ

 

この段階でもう「ああああ~~~~~~」ってなるんですけどこの後に来るレジェンドがね……もうね……
晋平太と漢a.k.a.GAMIの組み合わせでもう因縁っていうか……でも漢さんの言う通りこの組み合わせはちゃんとサシで一回やってるんですよね 晋平太100万円取ってるし
だからバトル前のコメントのテンション低さも成程ね~~って思ってたのにしょっぱなからバイブスブチ上げで来るの面白くてふふってなりましたね はい
あとね~~~このバトル中のモンスタールームのみんなのニッコニコ顔がめちゃくちゃ癒やされる R-指定も言ってたけどみんなヘッズに戻ったんだよね心が みんなニッコニコで 好き
般若の「おまえ100万取って今まで一体何やってんだ? おまえ見ないよ おまえもLick-Gもニガリもどこにも HIPHOPシーン見ないよ」の言葉 ずっと……ずっと般若はそれを思ってたんだろうなって……なんか……思いました
FORKが「ダッセェよその芝居じみた熱さ」って言いながらも「おまえの二枚舌には誰も期待しない」ってやっぱFORKも晋平太のやり方にゃ思う所があるんだな……って……

 

なんかね……これはもう……このバトル……全部……エモ……エモの凝縮……なんですよね……歴史、全ての歴史が、詰まって……それで……みんながそれぞれに想いがあって、熱があって、すれ違って、噛み合ったり噛み合わなかったりして、でも同じステージの上でリスペクトもdisもない交ぜにして戦ってる……胸がいっぱいになる……
実際私はラップに詳しくなくて、ただこのFSDという番組の結構序盤くらいからずっと継続して見てるってだけなんだけど、それでもこんなに感じる所がある、きっと全国のヘッズにとっては涙で画面が見えない、そんなバトルだったんじゃないかってさえ思います
Zeebraも泣くよそりゃ……いや……FSDって色んな功罪あると思うんすよ 昔T-Pablowも「広めりゃ良いってもんじゃねえ 大事なのは広め方」って言ってたし、FSDはあんまり良くない広め方をしちゃったんじゃないかと思う 実際私みたいな層はフリースタイルにとっての層としては違った筈なんだよ
それでもこの日本のHIPHOP界をより多くの人に知ってもらおうってやってきたジブさんは、偉大だと、思いました……
ていうかバトル終わった後モンスタールームの裂固泣いてるよねこれ あ~~~
審査員のいとうせいこうがコメントしてるように、晋平太とpekoが良いラップしたからこそで、ショボいラップだったらあのレジェンドのレジェンドたるラップは、見れなかったんですよね……だから本当にね、良いバトル、素晴らしいバトルでは、勝った方も凄いけど、その勝った方のエネルギーを呼び出した負けた方も、マジで、スゲーのよね……

 

歴史……歴史だ……私は、歴史を、見た……

 

そんで般若がラスボスを降りる事になりました 初代、二代目、とモンスターは変わったけどラスボスは変わらなかったので、般若は本当に頑張ってくださったなと このひとでないとね 駄目だったよ やっぱり
般若がラスボス降りるって言った時、最初に拍手をし始めたのは漢さんで、それから万感の思いを込めた風に手を叩くFORKの姿がね なんか こみ上げるものがあった
般若はね だってね この人本当にね MCバトルなんて本当はしなくて良いくらい凄い人 きっとジブさんの思いに共感してずっと続けてくれたのかなと
それで続くのはR-指定ですね
R-指定が次期ラスボスという話は前からありましたので驚きはなかったし妥当だな、と思ったんですが、前にそういう話があった時、「ラスボスという立場は音源でもちゃんと結果を出してる人がやるべき」といった理由でR-指定は降りていた筈なので、最近のCreepy Nutsの活動、精力的ですもんね 『阿婆擦れ』『ぬえの鳴く夜は』が私好きです
R-指定がラスボス、妥当過ぎてなんの心配もないんですけど、でもR-指定ってあんなに強いのにバトルする相手の事一切ナメないしちゃんと分析して結構物腰が柔らかいじゃないですか だから般若ルームのあんな感じは般若が強くて恰好良くて威圧感があるからできた事だと思うので、そのままR-指定ができる事ではなさそうだな、と思いました なんにせよ楽しみですね

 

いや~~~~~~最高だった~~~~~~………………………………